2014年4月9日水曜日

悪気はないけど、格差社会。

世代間の格差のニュースを最近良く見かけます。
もしかすると、ぼくらの両親世代と子供世代だと
もらえる年金の額が数千万円もちがうとか。

もらえる年金の差だけでもひどい話なのに
すでに持っている金融資産の差もすごい。
日本の金融資産の60%以上は60代以上が
持っているんですって。もう衝撃的です。

そんなに持っている人たちの年金のために
ぼくらが税金を納めるなんて、ちょっとひどい話です。
これは強い言い方をすれば搾取ですよ。搾取。
どうにかせにゃあかん。ですよ。
とか思う一方で、難しいなぁと思うのは、世の中のほとんどの人は
悪意をもって誰かを搾取しているわけじゃないということです。
そりゃあ、誰も他人から奪いたいなんて思わない。
気が付いていたら奪っていて、結果的に世の中に格差が生まれる。
そんなことだと思うんです。

実際、金融資産たっぷり、年金もたっぷりの人たちも
若者を搾取したい!と思っている人はいないと思うんです。
恐らく悪気はないけど、結果的にそういうことになっている。
悪気のない格差社会が生まれちゃっているんです。

でも、これって世代間格差の話だけじゃなくて
格差が叫ばれることすべてに当てはまります。

例えば、
ウォールストリートが貪欲だなんていう風に叩かれる。
けど、彼らは自分たちを貪欲だなんて
これっぽっちも思っていないんじゃないでしょうか。
一緒に働く人や普段付き合っている人もきっと似たような人たち。
ある種閉ざされた世界の中で、他もみんなそんなもんだと思ってる。
彼らにとっては、当たり前みたいな世界なのです。
でも傍からみたら、彼らはもらい過ぎで、
搾取しているなんて言われちゃうのです。

だからと言って、贅沢をしている人を探し出して
その人たちを非難したって仕方ないと思うんです。
だって、その人たちは自分が格差を生んでいるなんて
思ってもいないわけで、責められたって「えぇ~」だと思うんです。

ぼくも、前職は金融だけれど、
当時自分がもらい過ぎているなんて
これっぽっちも思いませんでした。
まわりのみんな同じくらいもらっていたし
その中では比較的もらってない方だったから
当たり前のように、足りないと思っていました。
がんばって、もっともらえるようにしよう。
そこに悪意なんて全くありませんでした。

でも、今こうして金融業界を離れてみて
色んな仕事を見る機会を得たことで
初めて当時の自分の立ち位置が見えたというか
すごく恵まれた状況にいたということが分かりました。

ぼく自身の経験から、
悪気のない無意識の格差があるというのを前提にして、
自分がどれだけ恵まれているかってことを
みんなが認識することが大事だと思っています。

例えば、格差を認識する手段のひとつとして
いっそのこと年収いくらを超えた人は
強制的に一度貧しい人の生活を見に行くとか
何歳になったら、別の世代の一日を体験する
みたいな法律があってもいいと思うのです。
これ、結構本気でそう思うんですよね。

大事なのは互いに批判し合うことじゃないんです。
相手の境遇を体験すること。知ること。
そうすれば、きっと格差なんて自然になくなっていくと思うんですよね。

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