もしかすると、ぼくらの両親世代と子供世代だと
もらえる年金の額が数千万円もちがうとか。
もらえる年金の差だけでもひどい話なのに
すでに持っている金融資産の差もすごい。
日本の金融資産の60%以上は60代以上が
持っているんですって。もう衝撃的です。
そんなに持っている人たちの年金のために
ぼくらが税金を納めるなんて、ちょっとひどい話です。
これは強い言い方をすれば搾取ですよ。搾取。
どうにかせにゃあかん。ですよ。
とか思う一方で、難しいなぁと思うのは、世の中のほとんどの人は
悪意をもって誰かを搾取しているわけじゃないということです。
そりゃあ、誰も他人から奪いたいなんて思わない。
気が付いていたら奪っていて、結果的に世の中に格差が生まれる。
そんなことだと思うんです。
実際、金融資産たっぷり、年金もたっぷりの人たちも
若者を搾取したい!と思っている人はいないと思うんです。
恐らく悪気はないけど、結果的にそういうことになっている。
悪気のない格差社会が生まれちゃっているんです。
でも、これって世代間格差の話だけじゃなくて
格差が叫ばれることすべてに当てはまります。
例えば、
ウォールストリートが貪欲だなんていう風に叩かれる。
けど、彼らは自分たちを貪欲だなんて
これっぽっちも思っていないんじゃないでしょうか。
一緒に働く人や普段付き合っている人もきっと似たような人たち。
ある種閉ざされた世界の中で、他もみんなそんなもんだと思ってる。
彼らにとっては、当たり前みたいな世界なのです。
でも傍からみたら、彼らはもらい過ぎで、
搾取しているなんて言われちゃうのです。
だからと言って、贅沢をしている人を探し出して
でも傍からみたら、彼らはもらい過ぎで、
搾取しているなんて言われちゃうのです。
だからと言って、贅沢をしている人を探し出して
その人たちを非難したって仕方ないと思うんです。
だって、その人たちは自分が格差を生んでいるなんて
思ってもいないわけで、責められたって「えぇ~」だと思うんです。
ぼくも、前職は金融だけれど、
当時自分がもらい過ぎているなんて
これっぽっちも思いませんでした。
まわりのみんな同じくらいもらっていたし
その中では比較的もらってない方だったから
当たり前のように、足りないと思っていました。
がんばって、もっともらえるようにしよう。
そこに悪意なんて全くありませんでした。
でも、今こうして金融業界を離れてみて
色んな仕事を見る機会を得たことで
初めて当時の自分の立ち位置が見えたというか
すごく恵まれた状況にいたということが分かりました。
ぼく自身の経験から、
悪気のない無意識の格差があるというのを前提にして、
自分がどれだけ恵まれているかってことを
みんなが認識することが大事だと思っています。
例えば、格差を認識する手段のひとつとして
いっそのこと年収いくらを超えた人は
強制的に一度貧しい人の生活を見に行くとか
何歳になったら、別の世代の一日を体験する
みたいな法律があってもいいと思うのです。
これ、結構本気でそう思うんですよね。
大事なのは互いに批判し合うことじゃないんです。
相手の境遇を体験すること。知ること。
そうすれば、きっと格差なんて自然になくなっていくと思うんですよね。
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